- 作家名
- 國領 經郎(こくりょう つねろう)
- タイトル
- 自画像
- 制作年
- 1940
- 技法・材質等
- 油彩、キャンバス
- サイズ(cm)
- 53.0×45.5
- 備考
作品解説 |
学生服を着た丸坊主頭の青年、その眼差しは鋭く鑑賞者を見つめている。制作年は1940年5月。國領經郎、20歳の自画像である。前年に東京美術学校(現・東京藝術大学)図画師範科に入学した國領だが、戦局が厳しくなるなか、表現の自由も統制されていくようになる。やがて、学生たちの身なりも厳しくなる。この頃、國領は長髪で、丸坊主になることに最後まで抵抗した学生の1人だった。本作は、自身の意に反して丸坊主にさせられた直後に描かれたものであろう。行動や表現が制限されるなかで、なおも絵の中の青年は、唇を固く結び、パレットを持ち、描き続けようとしている。國領にとって、本作は無言の抵抗の表れだったのだろう。國領は、その後中国大陸へ兵士として渡った経験があるが、戦争体験について多くを語らない画家だった。 |
展覧会歴 |